気ままにおしゃべり

ミニエッセイ

あ-との祭り

2017/5/19

<アケタの店/西荻窪>

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「ひつじレポート」

:山崎弘一4
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(高橋知己ts+米田正義p+楠本卓司ds)ライヴ

中山ふじ枝氏(クロマティックハーモニカ)
本多滋世氏(ds)がゲスト出演。

On A Misty Night(Tadd Dameron)
Anti-Calypso(Roland Prince)
Soul Eyes(Mal Waldron)
Sabiá(Antônio Carlos Jobim)
Blue Bossa(Kenny Dorham)
Mack The Knife(Kurt Weill)
I Thought About You(Jimmy Van Heusen)
Mr.Jones(Keiko Jones)

<On A Misty Night>
いい曲だ。
バンドの手によってこの楽曲が磨き尽くされた感を
いまさらながらに抱(いだ)く。
そういう感慨が生まれてくる理由は、
リーダやメンバーの素材に対する敬愛心と
くり返し演奏に挑戦してきた経緯にあるのだと思う。
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それはそのままライヴ演奏が擁する力となって、
聴いているこちらの心持ちを素直に押し上げ
元気にするのだ。

<Anti-Calypso>
イントロのドラムスに導かれて、
何やら楽しげなものが
踊りながら、
ステップを踏みながら、
こちらへとやって来るイメージが
私の内で立ち上がった。
テナーのテーマ、ソロのくだりで
そのごきげんな一団が
私の目の前をうねるように通り過ぎて行った。
あとを受けたピアノソロの
常識ではくくり切れない奔放さに舌を巻き唸りしつつ、
そのサウンドを追いかけようとする私を
ドラムスのソロがぐいっと振り向かせ虜にした。
再びテーマが刻まれる頃には
うっとりする私と
からだの内奥に燠火のようなリズムの余韻を残して、
その一行はうしろ姿で遠ざかって行ったのだった。

<Soul Eyes>
中盤のベースソロのサウンドがしっとりと潤んでいる!
すごいよね。
音に湿度まで感じさせてしまうのだから……。
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いつものようににわかイラストを
ここに貼付けておくことにする。

<Sabiá>
コードの流れやテーマらしき部分が
随所にうかがい知れるものの、
原曲とは別物と言っていいくらいに
バンド独自のジャズアレンジが際立っていた。
ミュージシャンの自在な力量の見せどころ満載である。

ライヴの際は個人的に、
毎回簡単な演目のメモを取ってくる。
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確かに4曲目はひらがなながら<サビア>と記してある。
(まさか、Jobimの<Sabiá>に似た別の楽曲 !?)
などと、それでもまだ自分の耳を疑い、あとになって
リーダーにタイトルを問い合わせてしまったほどである。
あの晩ご一緒に客席にいらした方々が、
どんなふうにこの演奏を聴かれたのかうかがってみたかった。
そんな興味をそそる演奏であった。

<Blue Bossa>
中山氏本多氏参加での演奏
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ドラムスソロのサウンドの波が大きく寄せて、
やがて静かに引いて行く際(きわ)に
ハーモニカのテーマが風のように入ってくる後半の
緊張感溢れるシーンが忘れられない。

<Mack The Knife>
余計な雑念だけれども、
ロバート・ダウニー・Jr とジュード・ロウ主演で
原作とは別の醍醐味を盛り込んで映画化された
新しいコンセプトの<シャーロック・ホームズ>を思い出していた。

<スタンダード>がスタンダードという衣を脱ぎ捨てて、
柔軟に軽やかに変身を遂げ、
現代へ、いや……、
むしろ一歩先んじた近未来へと解き放たれた感覚である。
原曲のかたちに新風を吹き込む
よねさまのピアノソロが楽しくすばらしい。
そして、それに渡り合い、
地図(楽譜)のないところに道を切り拓くメンバーの
インプロビゼーションが圧巻の一曲であった。

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<I Thought About You>
「なんかバラードやろう」
リーダーが言った。
「I Thought About You」
少し間を置いてぼそっとトモキ氏が応え、
演奏が始まった。
低く小さくタイトルを発したその声とは打って変わった
高らかなテナーによるテーマを歌い上げた。
そしてこの演目の聴きどころが、もうひとつ!
ピアノソロのあとのドラムスソロ。
バラードで、それをするのよ!
スゴくない!?
楽曲の醸し出す雰囲気に
優しく薄衣をまとわせるような繊細なドラミングで、
これがまた、ため息の出るような逸品……。
そのバックで、稀なる一音一音を
稀なる間合いであんばいしていたよねさまも
またスゴい!
即興演奏による<神対応>って、
こういうことかもね!

<Mr.Jones>
メンバーが青年だった頃、
演奏旅を共にしたElvin Jones氏ゆかりの楽曲で
バンドの十八番と言っても過言でない超ハマり演目。
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華があって、カッコいい!の一言に尽きる

* *

この日、家を出て7時40分頃に会場へ着くと
全員でリハの最中だった。
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簡単な打ち合わせの様子はこれまで目にしていても、
こういう勢揃いの現場に遭遇することはめずらしい。
見えない空気になったようなフリをして
ジャマにならないように、
偶然めぐり逢わせた束の間の幸運を隅の方で満喫していた。
また、こんなことあるといいな……。
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ひつじ
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